ベースアップの決め方について

消費税増税まで、あと何日との話題がニュースでもよく流れていました。そして今便乗値上げのニュースです。大手企業はベースアップの方向を打ち出し、実際昇給している企業も多いとのこと、また年金支給額は下がる。では大手までとはいかない自分の企業はどうすればいいのか、消費税増税分をすべて製品に転嫁できるとも限らない。でもなんとかしなければならない そんな企業の方、社員へ単純に今年は○○だから、500円又は3,000円位上げる又は上げないと言うのは簡単です。でもそれはあくまでその場しのぎではありませんか、来年の景気はどうなるかわかりません。また悩みますか? そこで絆 社会保険労務士事務所は賃金体系の再検討お勧めいたします。いままで小規模な形で経営者の一存で決定していた賃金、なんとなく慣習で決めていた賃金それらを見直しませんか

 現状の賃金を調べる

現状を調べるにはプロット図(右図参照)を作ることが必要です。プロット図は賃金のレントゲン写真のようなもので、plot_1207_01.jpg

  1. 賃金の分布
  2. 生計費との比較
  3. 役職者との対比
  4. 年齢別の対比

等を調べることができます。そして35歳から45歳までの賃金分布が最大のポイントとなり、ここが弱いと自社の採用や他社への転職が多く見受けられる賃金体系と言えることもあります。

 賃金表に作成ついて

ベースアップを考えるとき、賃金表がある企業であれば賃金表、ない場合はこれまでの社員の給与の実績となるのでしょうが、まず基本給をベースとした賃金表があれば、来年 その翌年のベースアップについての指針ができます。まず賃金表を作成することをお勧めします。しかし ただ作成すれば良いとお考えの方は少ないとおもいます。作成にあたり何が最大のポイントと言えば、基本給ピッチです ベースアップについては以前も述べましたが

今回は賃金表作成における基本給ピッチについて述べたいと思います。

 基本給ピッチとは

学校を卒業して入社し、その後標準的に昇格、昇進、昇給していった場合の賃金カーブをモデル賃金といいます。下記の図は一例ですが、一歳あたりの格差が基本給ピッチです。基本給ピッチが大きい意味は、初任給からスタートした賃金が、その後急上昇してゆくいわばやりがいの大きい賃金体系と言えます。反面小さければ初任給とベテランの給与は、あまり変わりなく、いつまでたっても初任給と同じ給与と言えます。よく見受けられるのが、初任給は大企業並みでも、その後昇給ない又は昇給率が低い給与水準の会社 当然賃金の上昇率が小さければモチベーションは下がります。また手当を多くつけてもやはり結果は同じではないでしょうか。

 基本給ピッチの計算 例 

 

   項         目

    金額を入れてください

    式

 40歳の標準的賃金 

                 円

  A

 その中の手当 

                 円

  B

 40歳の基本給

                 円

  C   (A -B)

 22歳基本給

                 円

  D

 22歳と40歳の基本給の格差

                 円

  E   (C-D)

 基本給ピッチ

                 円

  F  (E÷18)

 基本給ピッチは、40歳位までを一つの目安に作成をおすすめします。基本給モデルは、どこの企業でも概ね40歳まではほぼ直線的に伸び、その後55歳までは緩やかに そして60歳までは横ばいがおおいと思われます。歪曲線を計算に入れてもあまり意味はありません。これは あくまでモデルです。役職と一般の賃金体系が異なる場合には、さらに変更を加えてゆきます。

 

 

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