今年春闘の大手電気メーカーでもベアを行うと発表し、アベノミクス効果もこれからということでしょうか。消費税増税の駆け込み需要で世間の景気はいいのかと皆さんも思われているとおもいます。ベアは1%とし定期昇給と合わせると3%の昇給を目指すとニュースでもありました。しかしながら小規模小売業(従業員が10人前後のところ)では、消費税増税後どうお客様が動くのか未知数です。そのためベースアップには慎重で、仮に実施しても額は少なく、支給しても従業員へのモチベーション向上期待額が支給されるに留まるかもしれません。なかなか支給額を上げるということは難しいのです。そんな時こそ事業主の方に、収益の中からベースアップ金額の出し方や、他に何を今従業員の皆様に話すべきかを考えていただきたいと思います。
従業員への説明内容の一例
- ベースアップ金額の算出した根拠またはできない根拠
- 今期数値が順調に推移した場合の期待値 昇給額
- その為の今後の営業方針として何を話すべきか
事業主の皆様、上昇する賃金額の算出根拠が従業員の皆様に説明できなければ意味がありません。失礼かもしれませんが、特に金額が少ない場合は当事務所では、必ず事業主の方にお願いしています。今政府での物価上昇率の目標を2%としプラス消費税増税率は4月から3%です。これでは、今年度春闘の賃金上昇率では消費税を含めた物価上昇率に及ばないと単純計算でも明白です。しかし今の春闘以上の賃金上昇率を目指せる会社が少ないのも事実で、よくテレビのコメンテーター等はこの点を議論しています。そんなあきらめムードをつくるため政府は、マスコミを使ってあおっているようにも思えます。そんな中、自己の働いている会社が、従業員の皆さんに思いを伝えることができれば、強い会社を作るチャンスではありませんか
日経新聞より
ベースアップと定期昇給の語句の違い
「ベースアップ」の「ベース」とは、給与規定にある基準表のことです。例えば○○等級はいくらと記載されているとしたら、この表を「ベース」と呼んでいます。(年齢給・勤続給・職能給の昇給といった個別のことを言うのではなく、「賃金表」を改定するということに尽きます。これがベースアップです。定期昇給とは、多くの会社は就業規則等に「毎年一回、定期に賃金を改定する」と定めている場合が多く、賃金に関する取り決めに従って賃金を改定することを「定期昇給」といいます。なぜ「昇給」なのかというと、年功賃金体系(年齢・勤続年数に伴って賃金が上昇する給与体系)で上昇金額があらかじめ決まっているためなのです。